下肢静脈瘤
レーザー・高周波治療
現在日本で行われている下肢静脈瘤の手術法のほぼ9割が血管内焼灼術(けっかんないしょうしゃくじゅつ)というものです。
この術式が生まれる以前は、伏在静脈を2カ所の創から“引っこ抜く”手術のストリッピング手術が主流でした。
血管内焼灼術は2011年に保険適用となり、急速に広まった術式です。当院でもいち早く導入し、数多くの症例を施行してきました。当院でもほとんどの方がこの血管内焼灼術で治療を受けられています。
手術では、血管内に2mm径ほどの棒状のファイバー(カテーテル)を挿入し、そこから発生する熱で血管を焼き固めます。手術中は局所麻酔を使用し、焼灼中の痛みや熱さは感じずに行うことができます。
焼灼された血管は縮んで索状物となり、時間経過で体に吸収されて最終的には無くなりますので、血管をストリッピング(抜去)した状態と同様になります。
血管内焼灼術とストリッピング手術の手術成績はどちらも良好ですが、術後の痛みや皮下出血等の合併症が少ない血管内焼灼術が今は主流となっています。
ファイバー(カテーテル)を血管内に挿入する際には穿刺(針を刺すこと)と同様の手技で、傷は少し大きめの針穴程度でほとんど目立ちません。
焼灼の方法としては「レーザー」と「高周波(ラジオ波)」の2つの方法があります。
レーザー治療ではインテグラル社のELVeS1470、Radial2Ringファイバーを使用。
高周波治療では、コヴィディエン社のClosureRFG、ClosureFastカテーテルを使用しています。
どちらも健康保険適用で、手術手技・手術時間・麻酔法、手術成績、手術費用はほぼ同じです。
どちらの機械を使用するかは静脈の径(太さ)や性状等を考慮して医師が選択しております。
静脈を焼いてしまっても大丈夫?
足には深部静脈という筋肉内にある太い静脈があり、静脈の役割のほぼ9割近くをこの深部静脈が担っています。深部静脈さえ正常に働いていれば、他の静脈が多少減っても問題はありません。
静脈は木の枝のようにつながっていて、逆流した血液は他の正常な静脈へ流れてしまいます。逆流した静脈があることで深部静脈やほかの正常な静脈は通常よりたくさんの血液を流さなくてはならなくなり、大きな負担がかかっていることになります。
つまり、逆流している静脈は無くしてしまった方が良いということです。
手術後、今までその静脈に流れていた血液は別の静脈を通ることができますので、流れがスムーズに戻ります。
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